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ヒューバー敏代姉 ①

Rev. Tsukasa Sugimura

更新日:2月21日

 僕が、昨年7月に召された姉・和子の記念会のために一時帰国し、その後アメリカに戻った直後の11月9日のことだった。グーグル・ヴォイスに一本のテキストが入った。これを使う人はあまりいないので、一体だれかと思いながら開いてみると、アーヴァイン教会のヒューバー敏代さんの次女、ジョゼットさんからだった。彼女のことはお母さんの敏代さんからしばしばうかがっていた。また、彼女は、僕の運転で妻や他の教会員と共に夏の修養会に参加する敏代さんを、これまで何度か拙宅に送迎に来られていたので、顔は見知っていた。 

 ジョゼットさんのテキストを開くと、日本に一時帰国していた敏代さんが、ご兄弟たちと実家の福岡のお墓を訪れていた時に転倒し、頭部をひどく打って緊急入院したというのだ。食べられない、飲み込めない、座れないなどの症状に加えて、胆嚢から出血もしているので、ぜひ祈って欲しいという連絡だった。

 僕はこちらに帰ってきたばかりで日本に行けるはずもなく、かつてロサンゼルス教会のメンバーで、現在は北九州市八幡区の「折尾クリスチャン・チャーチ」で牧会をしている安藤秀世先生に、敏代さんのお見舞いに行ってもらうようお願いした。先生は二つ返事で引き受けてくださり、すぐに敏代さんのいる福岡の徳洲会病院に彼女を見舞い、励まして下さった。「彼女に話しかけても反応がないので、立ったまま祈って帰って来ました」ということであった。

 数週間後、日本に行ったジョゼットさんから敏代さんの動画が送られてきた。反応はあるが、応答が遅く、話すのもやっとの状態で、理学療法士に抱きかかえられなければ立つことが出来ないほど弱っておられた。この状態で、今後どのようにしてアメリカに帰ることができるのだろうかと思うと、僕の心は沈んだ。彼女はアメリカ国籍だが、昔、日本に住んでいたというので保険に加入でき、5年のヴィザも発給された。しかし、医師の話では、「足に血栓があって、意識も混濁しているので、アメリカへの搬送は難しい」ということだった。彼女の反応は次第に弱くなり、以前、アーヴァイン教会のメンバーで、現在は別府に住んでいる方が見舞いに行って下さったのだが、敏代さんは旧知の彼女が声をかけても反応を示さなくなっていた。このままでは帰れる見込みはない。

 
 
 

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