この9月19日に大谷翔平選手がついに50号ホームランを達成した。これは日本人選手として、アメリカン・メジャー・リーグ史上の初快挙だ。盗塁も合わせて、日本では50-50の時点で号外が出たほどだ。彼がいつ50本の壁を越えるかは時間の問題だと言われてきたが、その日はなんと3打席連続ホームラン、10打点という驚異的な活躍を見せた。盗塁数も51とし、今シーズンのホームランと合わせて、51-51となった。それは野球ファン期待の偉業であった。
大谷選手が人を惹きつける理由として挙げられるのは、彼がホームラン・バッターというだけではない。優れた資質と不断の努力と共に、彼の謙虚さにある。彼はバッターボックスに入る時、必ず主審に挨拶をする。これは日米のプロ野球の世界で初めて見る光景だ。もちろん、選手はそれなりに主審に言葉をかけたり、挨拶をしたりするそうだが、大谷選手のように帽子に手をかけて丁寧に挨拶を交わす選手は見たことがない。その姿は見ていて、実にすがすがしい。
また、彼がバッターボックスで振ったボールが外れてキャッチャーや主審に当たったりするような時は、大丈夫かどうかを確かめたり、出塁時には、各塁にいる相手チームの選手と挨拶したりして、とにかく周りの人への配慮が行き届いている。特に彼のチームへの思いは半端じゃない。それを表しているのがダントツの盗塁数である。それは個人の記録のためよりも、チームの勝利のために、少しでも得点のチャンスに繋げようという強い思いがあるからだ。「One for all, all for one」という言葉があるが、彼の働きはまさにこれである。
かつて「私の秘密」という人気テレビ番組で、アナウンサーの高橋圭三が、開口一番「事実は小説よりも奇なり」と言っていたことを思い出したが、大谷選手の活躍は、どんなシナリオでも描ききれないほどの活躍ぶりだと言える。
聖書の中でこれに当てはまる出来事とは、何と言っても主イエスの十字架の出来事であろう。救い主イエスの死が、すべての人の罪を取り除くためであり、それによって、あなたや私に救いが及ぶためであった。「 主は、わたしたちのためにいのちを捨てて下さった。それによって、わたしたちは愛ということを知った」(1ヨハネ3・16)とあるが、その愛の深さは人知では計り知れない。
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